# 社会契約の概要 ## 1. 社会契約とは - 国家や社会の成立根拠を、自由で平等な個人間の合意(契約)に求める政治思想。 - 「自然状態(政府がない状態)」から、人々の権利を保障するために「社会状態」へ移行するプロセスを説明する。 ## 2. 主要な思想家と特徴 - **トマス・ホッブズ** - 著書:『リヴァイアサン』 - 自然状態:「万人の万人に対する闘争」 - 契約の内容:自己保存のため、全ての権利を絶対君主に譲渡する。 - **ジョン・ロック** - 著書:『市民政府論』 - 自然状態:概ね平和だが、権利の侵害を裁く共通の権力がない。 - 契約の内容:信託(トラスト)により、一部の権利を政府に預ける。抵抗権を認める。 - **ジャン=ジャック・ルソー** - 著書:『社会契約論』 - 自然状態:自由で平等だが、私有財産制により不平等が生じる。 - 契約の内容:各自が「一般意志(公共の利益を求める意志)」に従うことで、自由を回復する。 ## 3. 現代における意義 - 民主主義の正当性の根拠。 - 憲法や法律がなぜ人々を拘束できるのかという理論的裏付け。 - 個人と国家の権利義務関係の明確化。